P2Pの危険性 (2)
今まで音楽などの著作権の問題が良く話題にのぼっていたP2Pソフトですが、最近は、別の問題で世間を騒がせてますね。
■Winny経由でのウイルス感染
「匿名性が高いこと」「不特定多数に配布できる」といった特徴があるP2Pですから、ウイルスをばらまく手段としては、最適な手段になってしまいます。
そしてWinnyを介して猛威を奮っているのが、「Antinny(アンティニー)」(通称:キンタマウイルス)です。
しかも、ウイルス自体のファイル名が、お目当てのファイル名に偽装されている場合があるので、そのファイルをダウンロードした人がつい実行してしまい、感染してしまいます。
■Winnyを媒介として感染を広げるウイルス「W32.HLLW.Antinny」
各アンチウイルスベンダーは、このウイルスを危険度“1”とか”低”とか低く見積もっていることが多いです。
でも、これはあくまでも、ウイルスとしての危険性(破壊活動など)が少ないだけで、次に挙げる情報漏洩については、危険度「高」と言えるでしょうね。
■ウイルス感染による情報漏えい
これは、上記のウイルスと関連することですが、Antinnyに感染すると、デスクトップ上に置かれたファイル等を、Winny経由で送信してしまうんです。
ここ最近は、このウイルス経由で、個人情報が漏れたというケースが後を経ちませんね。
■秋田県湯沢市職員のPCがウイルス感染、Winnyで11,255人分の個人情報漏洩
これ以外にも、東京医科歯科大学、NECファシリティーズ、DoCoMo東海、そして、Winnyユーザを逮捕した京都府警でも漏えい事件が発生してしまってます。
これほどまでに、世間で話題になっていても、まだまだ後を絶たないということは、Winnyユーザがそれほどたくさんいるということ、そしてほとんどの人は、自分には関係ないだろうという意識が強いことが考えられますね。
困ったことに、Winnyで漏れた個人情報は、決して取り戻すことはできません。
そして、P2Pでファイルが漏れるということは、サーバなどの集中管理の仕組みをもっていないために、P2Pのユーザ存在する限りは、それらのネットワークを永遠に広がり続けるという恐ろしさを持っているということです。
くれぐれも自分が事件を起こさないように、気をつけましょうね。